プロ

僕の友人はプロの野球選手になりました。

僕たちは小さい頃からお互いに野球にのめり込み、切磋琢磨しました。
僕は大学進学時に野球をやめてしまいましたが、友人は大学でも野球部に所属。

それこそ練習ばかりの日々だったと思います。
そのかいもあってか、見事ドラフトにかかり、プロ野球選手に。

詳しい方はわかってしまうと思うので、ドラフト年度や球団は控えさせてもらいますね。

プロになっても友人とはたまに連絡をとっていましたが、数年たつころにはめっきりと連絡の回数が減りました。
いつか1軍に上がったら球場に見に行こうと思っていましたが、その夢は叶えられることはありませんでした。

ある年の11月。
新聞に友人の名前が載りました。
察しのいい方はもうおわかりでしょう。
そうです、戦力外通告です。

なかなか芽が出なかったので、プロを首になってしまいました。

地元に戻ってきてからも、友人とはなかなかタイミングが合わなくて会えない日々が続きました。
そうこうするうちに共通の別の友人から借金についての話を聞きました。

どうやらプロで覚えた酒・ギャンブルの味を忘れられずに、プロを首になったのに同じような生活を続けていたようです。

税金は前年度の給料により決まりますので無職の友人には・・・
小さい頃から一心不乱に頑張ってきて残ったのは借金だけと思うと切なくなりました。